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2011年05月17日

掛川西高校への寄稿分

まずは、東日本大震災の犠牲者の皆様に、深い追悼の意を表します。
「龍馬が生きていたら、どんな風に動くだろうか」
私の判断基準はそこにあります。友人からは「龍馬バカ」(たまにバカ龍馬)と呼ばれる程龍馬が大好きで、心の底から尊敬しています。それなら呼び捨てにするな、とお叱りを受けそうですが、まるで友人かのように思わせるお人柄こそ、龍馬の最大の魅力であると思う次第であります。(と言いつつ、ここからは敬意を表し “龍馬さん”とお呼びします)
私の実家は菊川市内田にあるのですが、同じく実家のある漫画家の小山ゆうさんから、著書である『おーい龍馬』をいただきました。その中の龍馬像こそが私の中の『龍馬さん』なのです。無精ゆえ髪はボサボサ、ガサツで食べ方も汚い。決して立派な暮らしぶりとは言えないが、優しくてやるときはトコトンやる。最近の映画でいえば、ルパン三世かジャックスパロウと言ったところ。そんな龍馬さんのような働きをするためには? と自分に問いただしてみる。政治家? それは龍馬さんが目指した生業ではない。世界を飛び回る商社マン? 英語が苦手な自分には到底無理。そんな自問自答の中、思い立った答えが『タウン誌の編集』だったのでした。
理由は「地域を盛り上げるために情報を発信し誘導できる」という部分で、龍馬さんが目指すものと似ていると感じたから。そして大学卒業後、私は『タウン情報はままつ』のスタッフに加えていただきました。毎日帰宅は午前様。土日も普通に取材が入る過酷な状況でしたが、街の片隅で活き活きと、そして泥臭く取材する現場での仕事は、私の性分に合っていたと思います。『仕事こそ遊びのように楽しむ』という感覚が研かれた時期でした。そんなころ結婚し子供にも恵まれましたが、様々なすれ違いから離れることに。これまでで、一番悲しい出来事です。
浜松を離れ、掛川で商売を立ち上げる決意をしたのが34歳のことです。当初の『遠州ナビ』は16ページ。もちろん誰も知らず、どこの馬の骨が始めたタウン誌なんだ、と信用もゼロ。広告効果の予測ができるはずもなく、相手にされないこともしばしば…。そんな逆境の中、支えになってくれたのは掛川西高校時代の人脈でした。
同級生の山崎直樹君、渡辺圭介君。市役所に勤務されている中村先輩をはじめとする諸先輩方。感謝しきれないくらいの恩をいただきました。今では『遠州ナビ』も厚さが200ページ近くという情報力で、地域の皆様の経済活動を盛り上げる役割の一角を担わせていただいております。
ここでの人脈は、どの学校にも負けない繋がりがあり、卒業生である、ということが私の誇りでもあります。そして、この掛川西高校の根底にある『報徳』という考えを、掛川市の宝として全世界に発信していくことが私の責務と感じ、まずは市民に広めることに邁進している次第です。
「龍馬さんを尊敬した男が、掛川の宝『報徳』を市民に広め、そして世界から『報徳』を学びにくる人々を増やそうとしているみたいだよ」。そんな風に、心の隅にでも記憶しておいていただければ幸いです。
最後に私事ですが、2007年に再婚、子供も3歳になり幸せな日々を過ごしております。家族と共にたくさんの思い出を作っていくことが私の人生の意味であり、恩返しであると考えます。それには私が元気でなければ。だからこそ、これからも自分らしく、龍馬さんに恥ずかしくない生き方をしていきたいです。


平成23年5月17日 第40回卒業 山下隆宏



Posted by 遠州ナビ山下隆宏 at 18:13│Comments(0)
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